カスタムインソールの選び方


インソール本体の選択

【一般の方向け】

インソールは足の大きさ(足長)に合わせてサイズを選択します。下記サイズ表にてサイズ選択の目安にしてください。サイズ表の注意点は靴のサイズではなく、足長で選ぶことです。より正確にお伝えすると、座った状態で計測した足長です。足は荷重するとアーチが崩れ、足長が変化します。崩れる前の本来の足形状を維持して足長を測ることで、正確なサイズ選択ができます。もしインソールのサイズ選択に迷うようでしたら、小さめのサイズがおすすめです。

インソール本体は骨格構造を支えるために硬質素材で作られています。普段と違う骨格構造で歩行することで使い始めは違和感が生じたり、今まで使っていなかった筋肉を使うため筋肉痛になることがあります。このような場合は無理せずにインソールの使用を一時控え、徐々に慣らしながら使用すると大抵は一ヵ月程度で違和感が無くなります。なお、感覚が極端に敏感であったり、重度の扁平足の場合などは硬質のインソールが合わない場合もあります。ご不安な方は足のお悩み相談会にご参加ください。

 

【医療関係者向け】

厳密なサイズ選択が必要な場合は非荷重状態の足部にインソールをあてがい、踵から中足骨頭近位部までを覆うサイズを選択します。さらに可能であれば足部に手技を加えてニュートラルポジションを確認してください。この時の足部形状が目指すべき骨格構造です。この足部構造を維持するべくインソールでサポートしたいため、ニュートラルポジションの足部とインソールが合っているかサイズを確認してください。

仮にMPT関節より長いインソールを選択すると中足骨が背屈し、歩行時の踏み返しが制限されます。治療として踏み返し制限が必要な場合もあるかと思いますが、このような場合は治療用のオーダーメイドインソールを製作することをおすすめします。カスタムインソールは治療用器具ではございません。

アーチパッドの選択

【一般の方向け】

アーチパッドはインソール本体に貼って使用しますが、まずはアーチパッドを貼らずにインソール本体のみで2週間程度お使いいただくのがおすすめです。その後、インソールだけでは土踏まずのサポートが弱いと感じた場合にアーチパッドで高さを調整してください。土踏まずのアーチは体重がかかると潰れる構造であるため、足を浮かせて潰れる前の土踏まずの形状に合わせてアーチパッドで高さを調整します。アーチパッドを貼って痛みを感じた場合はアーチパッドを剥がしてください。慣れないだけで一時的に生じる痛みの場合もありますが、アーチパッドの高さや貼る位置が適切でない可能性があります。ご不安な方は足のお悩み相談会にご参加ください。

アーチパッドの貼付け位置は足とのフィット感が良い位置で貼り付けるようにしてください。インソール本体に貼付け位置のガイドラインがありますが、こちらにこだわり過ぎずフィット感を重視してください。なお、靴の中敷きにも最初からアーチパッドが付いている場合もあります。両面テープで完全に固定する前に確かめながらアーチパッドを選択してください。

 

【医療関係者向け】

足病学ではニュートラルポジションの状態が本来の足の骨格構造であると考えます。長年の歩行により本来の骨格構造が変化し、子供の頃には無かった足のトラブルが生じるとされています。よって本来の骨格構造が崩れないように支えるために硬いインソールで足を支えます。足形状は人により様々ですので、インソール本体にアーチパッドを貼ることでそれぞれの足形状に合わせます。

ニュートラルポジションの足にインソールをあてがい、インソール本体と足との隙間がある場合はアーチパッドで埋めるように貼り付けます。これで出来上がったインソールは目指す形状ですが、いきなり長時間使用することで痛みが生じる場合があります。痛みの出ない範囲で徐々に使用時間を延ばしてお使いください。

なお、アーチバッドの一般的な使い方は舟状骨や距骨頭付近を支えることで距骨下関節の過回内の抑制を期待することですが、パッドの厚みを利用して前足部に生じる隙間を埋める目的にも使用できます。例えば前足部内反の足に第一基節骨付近まではみ出るようにアーチパッドを貼り付けるなどです。ただ、前足部へのアプローチはゆとりのある靴でないと足が入らないこともあるため慎重にご利用ください。

 

カカト上面パッドの選択

【一般の方向け向け】

カカト上面パッドはカカトの収まり具合を変更するために使います。

インソール本体のカカト部分はカップ形状をしていますので、足のカカトとカップ形状の大きさが一致するとカカトの収まりがよくなります。足のカカトに比べ、カップ形状が大きい場合はパッドを貼ってカカトの収まり具合を調整します。

足のカカトは脂肪の塊で天然のクッションです。体重がかかると風船のように潰れて横に広がります。カカトを横から軽く支えてあげることでクッション性が高まります。

ただし靴の中敷きの下にインソールを入れて使うことを基本としていますので、中敷きの厚みによってカカトのサポート感が変化します。まずはインソール本体の上に中敷きを敷いてカカトの収まり具合を確認して下さい。

 

【医療関係者向け】

カカト上面パッドを切って一部分のみを使うこともできます。U字型のパッドを半分だけ使うことで、カカトの収まり具合を微調整できます。この半分に切ったパッドを例えば踵の外側のみに貼り付けた場合、靴の中で足部は内側に移動します。この横方向の足移動によりアーチ部のフィット感が高まり、第5中足骨頭部分の靴による圧迫が減少します。靴の大きさや靴紐の結び方などにも影響を受けるため一概には言い切れませんが、パッド使用によるなにかしらの変化が発生する可能性があるものとしてお使いください。

さらにカカト上面パッドは立方骨部分のみを切り取って、立方骨パッドとして使用することも可能です。一般的に、立方骨パッドは立方骨と踵骨に生じる骨ロックの促しを期待するものですが過剰な骨ロックは正常な距骨下関節の回内を妨げる場合もあるため足病学では慎重に使用すべきとされています。一方、理学療法の観点から小趾外転筋を圧迫するように立方骨付近にパッドを貼ることで内反小趾の対策として活用されることもあります。

カカト底面パッドの選択

【一般の方向け】

カカト底面パッドはカカトの安定感を高めるために使います。ただ、パッドの厚み分だけ靴が脱げやすくなります。靴紐などを工夫しても調整しきれない場合は靴自体を見直す必要があります。

アーチパッドやカカト上面パッドでもカカトの安定感が高まりますので、これらのパッドを活用してもカカトの安定感が欲しい場合にお使いください。

 

【医療関係者向け】

カカト底面パッドはインソール本体にしっかり固定することでさらに安定感が高まります。付属の両面テープでは底面しか固定できませんので、側面部分にも両面テープやボンドで固定してください。

カカト底面パッドの厚みは多少の脚長差の調整にも活用できます。脚長差がある場合は長い脚に過回内が生じる場合が多いため、短い脚にパッドを入れることで脚長差と過回内の対策が期待できます。